2009年9月8日火曜日

毎日スキルアップ通信(2009-09-08)

【本日の紹介図書】

『「読む・書く・話す」を一瞬でモノにする技術』
齋藤孝 1,470(大和書房 2009.9.1)
http://www.amazon.co.jp/dp/4479792651/ref=nosim/?tag=johonet-22



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No.2「読書から良質のアウトプットを生み出す法」
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【1】読書は錬金術


読書は誰もが手軽にできる自己投資です。
直接、学生と接する機会の多い齋藤孝教授は口をすっぱくして本を読めと勧めています。
本を全然読まない人は話していてわかるものです。思考の広がりが感じられません。
読書を全然していない人と自身の狭い体験の中からしかモノが言えません。
知識量だけでなく情緒の面においても読書を習慣にしている人とかなり差が出るものです。

齋藤孝さんは、読書は量で決まるという立場をとります。
本は苦手という小学生には、読みやすくても薄っぺらでもいいので何が何でも本を10冊読みなさいとすすめることにしているそうです。

読書もスポーツと一緒である程度練習を積むことでだんだん読むことが苦痛でなくなります。

ものごとには「量的転化の法則」というものがあります。
量を増やせばば質が変わるという法則です。
これは読書にも当てはまり、たくさん読書をすることで人間の質にも変化が表れるということです。
情緒面の安定もありますが、勘が鋭くなります。


本を読むときは専門性にとらわれすぎないように読むとよいそうです。
書店で本を探すときはあらかじめ課題を自分に設けておくようにします。
課題に関連する専門のコーナーばかりでなく、全然関係のないコーナーも回ってみるとよいでしょう。
自分が求める課題に関して意外な出会いがあり、鋭い切り口でアウトプットすることができるようになります。


買ってきた本は積んどくにせず、とにかく手をつけた方がよいと齋藤さんは述べています。
そのためには「締切設定」が効果を発揮するそうです。

買ってきた本はいつまでに読むと決めてしまうのです。
齋藤さんは買ってきた本は原則としてその日のうちに読み終わるという締切を設定しているそうです。

1ページから読むようなことはしないで先に本のエッセンスをつかむようにします。
ページ数でいえば全体の2割ぐらいを読めば、だいたい全体の内容を把握することができるといいます。

齋藤さんが推奨する3色ボールペン法でどんどん本に線を引いたり文を書き込んでいきます。

齋藤さんは本の表紙裏に何も書いていないところに、本の中で重要と思うページとその概要を書き込み自分のための索引をつくるようにしています。

さらに「目次」にもメモを書き込んでいき「レジュメ」のように利用しているそうです。



【2】編集力をつける

論文は、新しい概念を打ち出してこそ初めて価値が認められるものです。
コピペでつくった論文には何の価値もありません。

新しい概念をつくり出す力は研究者だけでなくビジネスパーソンにも必要です。

情報を集めるばかりが仕事ではありません。
情報を集めたところから仕事が始まると思ってください。

集めた情報を、いろいろな方向から光を当て、変形させたり、加工させながら新しい切り口を探していきます。

最高のマーケッターは客観的なデータばかりでなく自身の経験も活かし、生活者の本音を探り出せる人です。

本を読むことで知識を深め、感性を磨くことができます。
次に必要なのはその知識と感性を実際の経験で活かさなければいけません。
自分の目で見、耳で聞き、触れなければ本当の実感は得られないものです。
知識と感性と経験を融合させオリジナルティを生み出すことができるのです。

情報を吸収するとき「共感」だけでなく「違和感」も大切にしなければいけません。

アイデアを生み出すときインターネットではなく自分の中を検索するようにします。

思いつく限り紙に書いていくと、なぜなテーマとは関係ないものが出てきたりします。

この曖昧模糊(あいまいもこ)とした違和感こそ絶対見逃してはならないものです。
なぜならそれが暗黙知からのサインであり、それを切り捨てないで持ち続けることですばらしいアイデアを得る可能性が高いからです。

違和感こそいちばん鋭い感度をもつアンテナということができます。
違和感を持ち続けることで思いもがけぬ情報をつかむこともあるそうです。

ただし、アンテナは日ごろから磨いておかないと違和感のままで終わってしまいます。
情報を集めて、組み合わせて、実際に体験してみて、新たな発想を導き出す練習を欠かさないようにしましょう。


雑誌の記事を1つ読んだら、それに関して何か1つアイデアを思いつくと自分に課すのもよいでしょう。

あるいは手帳のフリーペースに何かテーマを書いておき、時間があるときは、そのテーマに関して思いついた企画を書き込んでいくといったトレーニングも有効です。

豊富な材料を集め、それを調理する包丁を研ぐことで、自由自在にアイデアを生み出すことができるようになります。



【本日の紹介図書】

『「読む・書く・話す」を一瞬でモノにする技術』
齋藤孝 1,470(大和書房 2009.9.1)
http://www.amazon.co.jp/dp/4479792651/ref=nosim/?tag=johonet-22

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